「英語はかっこいい言葉」 とことん憧れた私の場合
英語の発音が上手になるにはどうすれば良いのでしょうか。参考になるかわかりませんが、以下はあくまで私の体験ですので、技術的な話を聞きたい方は期待しないで下さいね。
まず発端から。
私の時代はテレビで「○○洋画劇場」などの洋画番組が毎週2〜3本放映されてました。映像やストーリーの面白さに加え、挨拶、表現のしかた等の一つ一つにな新鮮な驚きがありました。
中学校では英語を習うと聞いていたのでして「あのかっこいい言葉を学べるんだ!」とワクワクしていましたが、いざ英語の授業となると、面白さはまったく感じられませんでした。
理由はふたつ。第一に「勉強として英語をとらえてしまったこと」、第二に「先生の発音があまりにもかっこ悪かった」ことです。
第一の「勉強として英語をとらえてしまったこと」とは、たとえば文法です。
それまで私の中では「かっこいい言葉」でしかなかった英語が「主語(S)+述語(V)」というように表され、さらに「過去分詞」やら「受動態」なんて、根っからの文系の私には「なんか数学みたい‥」と映り、「知りたい!学びたい!」から「覚えなきゃいけない‥」と気持ちが萎えてしまったのです。
第二の「先生の発音があまりにもかっこ悪かった」はそのままです(笑)。その先生は「私は英語で30年以上飯を食っている」と言ってましたが。
高校に上がってからはバンドで洋楽(ロック、主にアメリカ西海岸)をコピーするようになり、ボーカルが歌いやすいように英語の歌詞に読みがなふりを担当するようになったのです。洋楽では「I'm gonna」などの歌詞を「アイムゴナ」と発音するより「アムガナ」と発音した方がよりネイティブに近く、ひたすら色んな曲を聴きこむ内に「これはこう発音するんだ」といろんなパターンがわかるようになりました。
また当時いろんな洋画をレンタルしました。洋楽の歌詞で学んだ発音が洋画の中で聞き取れると「これはこういう時に使うのか!」といった興奮と喜びがあり、学校で学ぶ「受験のための英語」とは違うベクトルでの「言語としての英語」にのめり込んでいったのです。
ビデオテープを一時停止して俳優の発音を何度も聞き返すと、その映画の中で「Get Out!」なんてセリフが出てくると、ストーリーを通して「今なぜ怒っているのか」が理解できているので、間違っても英語の授業の中で「ゲットアウト(真顔)」なんて冷静に言えるわけがなく、語気を強めつつドアを指さして「ゲット、アウト」とハッキリ発音するか、顔を真っ赤にして「ゲラウト!」としかならないことがわかるのです。さらに「Get」と「Out」が連結しても「ゲタウト!」とならないのも面白いと思いました。
「郷に入っては郷に従え」で、高校卒業と同時にアメリカに留学しました。
映画&音楽を使った訓練のおかげで、向こうでは「ネイティブなの?」と驚かれることもしばしばで、精神的優越感に浸れたのはありがたかったです。
しかし様々な人種が存在するアメリカで、私の学んできた「英語」が標準語でもなんでもないことも知りました。
いま、仕事上ネイティブの方達と話す機会も多く、その方達の話す英語はかつて私が憧れた「アメリカ西海岸英語」ではなく、「東南アジア英語」です。今でも覚えているのが、同僚のフィリピン人が電話口で発する「0(ゼロ)」が何度発音してもらっても「シェロ」にしか聞こえなくて、分かった時に「こんな単語も聞き取れないのか」と自分で愕然としました。
あと、アクセントも大事ですね。
留学時代、フランス人がアメリカ人に一生懸命「きょう、マクドナルド行ったよ(マに全力のアクセントで)」と5回ぐらい言っているのに相手のアメリカ人は「?」な顔でした。「なんでわからないんだろう‥」と見ていると、フランス人がマクドナルドのあの丸っこい「M」を宙に描いて見せたとたん、アメリカ人は「Oh、マクダーノー!(ダに強烈なアクセントで)」とやっと理解したのを見て、「アクセントが違うだけでフランス語に聞こえていたんだ!」と思ったのを今でもはっきり覚えています。
以上、あくまで私の場合ですが、映画や音楽の中で使われる「かっこいい英語」に憧れを持ち、読み書きよりも「発音」にのみ興味を持ったことが入口となり、今では仕事上で読み書きはもちろん「意思疎通」の大事なツールとできたことは有難いことだと思っています。
おかげでいまだに新しい発見や驚きがつきません。皆さんももし英語に興味を持っていたらとことん追求してみることから新しい世界が開けるかも知れません。
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